2017年06月01日

自宅ボイラー交換

懸念していた設置18年経過の自宅1缶 3水路石油ボイラーの交換記録です。

自宅建て替えの平成10年に採用したサンポット社の1缶 3水路石油ボイラーは、自宅設計以前の平成4年と6年に設計監理を受託した住宅2軒に、現在は存在していませんが、富士プラント社の温水床暖房システムを採用した時に、富士プラント製3水路ボイラーが当時定価で60万円程の高額で、他に安価な3水路ボイラーは無いかと探して見つけた機種でした。

石油燃焼効率は80%程ですが石油気化ガスの燃焼に焼玉方式を採用し燃焼時の消費電力を押さえ、水道圧を1気圧に減圧して接続したボイラー函体内の給湯温水を80°C以上に加熱して、その函体内に設置された2回路の熱交換器で風呂追い焚きと温水暖房の熱を得る方式で、石油単缶ボイラーや瓦斯ボイラーの様にバーナー直火焚きでは無く、湯煎なので風呂湯が肌にチクチクせず、温水暖房回路の不凍液(ブライン)寿命も伸ばす優れものでしたが、その後ボイラーの安全基準改定でボイラーの給湯出湯温度が60°Cを上限に変更されました。

従来は減圧式で給湯水を沸騰温度近くまで加熱して風呂追い焚きと暖房熱を吸収する方法でしたが、暖房用不凍液を同様に加熱して給湯と風呂追い焚き熱を吸収する方法に変わりました。

利便性の追求には弊害も有り今回のテーマ記事の中でも記載したいと思いますが石油ボイラーの批判では無く、私が体験した事実の記録です。



現在では1缶3水路石油ボイラーを製造している国内メーカーは、私が知る限りサンポットとノーリツの2社に成りました。
サンポットは暖房用温水が高温80°Cのみで床暖房用の低温60°Cを必要とする場合は熱交換ユニットを別途設置が必要に成りました。

ノーリツは暖房温水が高温80°Cと、能力制限は有りますが成行60°C前後の低温水が取り出せるボイラーを販売していました。



サンポットは何故従来有った優れものボイラーの販売を止めたのか?

疑問に思い調べたら1缶3水路ボイラーを製造していた大阪の下請け工場が倒産して供給停止となり、故障して交換部品が必要な場合は、在庫品が無く成り次第修理不能と分りました。

平成10年設置の自宅ボイラーは5年程使用経過した頃から故障が始まり、最初の修理は給湯温度を調整する電動ミキシングバルブからの漏水でミキシングバルブ1式交換でした。

それから2年程経過して石油電磁ポンプからの油漏れが発生し修理、平成19年に風呂追い炊きボンプの漏水発生でポンプ交換、平成22年に再度石油電磁ポンプからの油漏れ発生でポンプ交換、平成24年に給湯温度60°C以下に設定すると勝手に電動ミキシングバルブがギイギイ動作する様に成り、既に交換部品が無く修理不能でしたが自宅給湯水栓はサーモ付の混合栓で電動ミキシングバルブが動作しない80°C給湯で使用すれば支障なかったので、そのままの状態で使っていました。

平成26年1月に入って設置後初めてバーナー着火エラーが出て燃焼しなくなったのでメーカーに修理を依頼しましたが、部品交換が必要な場合は修理不能の前提でサービスマンが来てくれました。

バーナー部を分解点検してもらったら着火プラグにカーボン付着が原因で、プラグ清掃で改善したので助かりました。
其れから2年以上サンポットボイラーは頑張ってくれましたが平成28年5月の連休明け頃から時折りボイラー電源が落ちる様に成り、ボイラー内蔵の漏電ブレーカーを復帰させると回復しましたが、風呂追い炊きスイッチを入れ暫くするとボイラー電源が落ちる事が分りました。

風呂循環ポンプの漏電ですが、バスタブに湯を張り循環ポンプのスイッチを入れなければボイラーは通常燃焼運転するので、取りあえず暖房は可能で風呂はシャワーで我慢してボイラー交換の手配段取りの時間は確保出来ました。


前記の通り、現在のサンポット製3水路ボイラーは別途熱交換ユニットが必要で、国産で暖房用低温水が取り出せる3水路石油ボイラーを製造販売しているのはノーリツのみでしたので 温水暖房専用と給湯+風呂追い炊き用の2台の石油ボイラー設置の場合と暖房は石油、給湯+風呂追い炊きは瓦斯ボイラー又はエコキュートの場合の3案で価格比較しました。

当然ですが1台3役の石油ボイラーが一番安価で、設置スペースも現状のままで良い事からノーリツ社の1缶3水路石油ボイラーを採用しましたが、交換設置から1年経過した結果状況を記載します。


☜交換前のサンポットのボイラー点検カバーを外して内部確認。

設計寿命は10年程度と聞いていましたが屋内設置なので20年は持ち堪えて欲しいと自己責任で点検しました。

☜風呂循環ポンプに漏水も濡れも無く、設置年数から漏電遮断器の故障も考えられ、ブレーカーから配線を外して直結して通電したら、分電盤の漏電ブレーカーが落ちたので風呂ポンプの漏電が確定。

残念ながらボイラー交換の手配です。

☜幾多の修理履歴を記載しましたが、廃棄処分のサンポットボイラー

交換部品さえ有れば20年以上は使えた筈なのに残念です。

☜交換設置されたノーリツ社の1缶3水路石油ボイラー

暖房の往き・戻り配管の接続位置がサンポットと上下逆なのでヘッダーからボイラー間の配管は全て組み換えと成りました。

給湯・風呂追い炊き・温水暖房の試運転を終え、暖房循環液に含まれる溶存空気の排出のため数時間の暖房運転を行ったので、窓全開でも家の中が熱くて居れず、近所のスナックに退避していました。

☜低温暖房の往き出力だけでは必要熱容量が不足ないので、高温往きを戻り配管に接続してフローセッターで流量調整する方法で任意の低温出力温度アップを可能にした現場配管組の簡易ミキシング回路を設けました。様子を見るため配管保温は暫く行わず使用していたら、簡易ミキシング回路に設けたフローセッターを全開にすると高温往きから大量の気泡が排出される現象に気が付きました。

メーカーに問い合わせても「その様な現象は報告が無い」との回答で、営業所の社員が確認に来ましたが、フローセッターの硝子窓から流れ出る気泡を見て首を傾げるのみで原因不明のままでした。

☜自宅の暖房回路は密閉回路なのでボイラー内蔵の半密閉膨張タンクの機能を殺す密閉回路ユニットがオプション設置されトップに付いてるエアベントから手動排気で様子を見ました。

しかし機能を殺した付属半密閉膨張タンク内に溜まるエアは抜けますが、函体本体から発生する空気は抜けない事が分りました。

配管保温を保留のままでは設備業者も工事完了と成らず困るので、戻り配管に設けてるエアベントの位置を気泡が出る簡易ミキシング配管の先に移動してもらい配管保温を完了して工事代金の精算を行いました。

☜更に暫く様子を見たら、ボイラー戻り配管接続口の先にエアベントを設置しても函体から排出される気泡はエアベントには溜まらずボイラー内に吸い込まれている事に気が付きました。

私の認識不足の失敗ですが急遽ボイラー高温往き接続口の直上にエアベントを移動してボイラー函体内から出る気泡の排出に成功しましたが3万円の追加工事費負担で高価な勉強代でした。

結果をメーカーに伝えると再度営業所の社員が確認に来ましたが、原因不明で首を傾げるのみで、函体内から発生するエアを抜いた分だけ密閉回路内圧が低下するので減圧状況を見て追加加圧が必要に成りました。



今回のボイラー交換で感じたメリットは給湯・暖房出力のアップとボイラースイッチONから給湯温水が蛇口から出るまでの立ち上がりの速さです。

従来のボイラーは減圧貯湯式で地階設置では2階の給湯水栓から出る湯は素麺程の太さでしたが、給湯直圧に変わったので給湯圧も水道同等に成り、シャワーも痛い程に強く成りました。

その分灯油の消費量も水道使用量もアップなので私は混合水栓側の止水バルブを絞って減圧して使っています。



灯油燃費は暖房を使わない期間(5月中頃~11月初旬)では前年比で合計70L程の増でした。

暖房をフル活用する厳寒期の1~2月の月間灯油消費量は前年比50L~60L程は確実に増えました。

他に機種が無いのでメリット・デメリットを比較記載しても意味が有りませんが、今年3月に入って平成13年に設計監理したお客様からボイラーが故障したとの連絡が入りました。

私の自宅同様に密閉回路の温水暖房を採用してボイラーも同一なので、事前に部品交換が必要なボイラー修理は不能と伝えて有ったのでボイラー交換依頼でしたが、ボイラー設置スペースに余裕が有る御宅なので自宅例を伝え費用は嵩むが温水暖房は1万Kcal程度の暖房専用石油ボイラーを設置して、給湯+風呂追い焚きはエコキュートを推奨しました。



理由はボイラー函体内部で発生する溶存空気のエア抜き作業と減圧分の加圧作業を誰がするかと説明したら、直ぐに納得してもらえましたが、決して自宅設置のボイラーを批判している訳では有りません。

国産唯一の低温温水が取り出せる高性能1缶3水路石油ボイラーで有る事は間違い無いのですが、販売需要の調査を行い多数のユーザー要望に従って設計開発されたとボイラーとメーカー営業所の社員から説明を聞いています。

此れも時代要求の流れなのでしょうが、交換前のボイラーが低温水を使う床暖房には最適で燃費も良かったのでサンポットの下請け工場の倒産が残念です。



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posted by アーキプロ at 00:00| 新潟 ☀| 保守管理 | 更新情報をチェックする
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